2011.06.01

会長、太宰治を語る (マイリトル映画祭)
眉山 (novie)

太宰治は、言わずと知れた日本の有名な小説家のひとりです。
1909年6月19日に青森県の津軽地方に生まれ、
39年の短い生涯の間、2度の自殺未遂と3度の心中事件を繰り返した果てに、
1948年、太宰の誕生日である6月19日に遺体となって発見されました。

ご存知の方も多いかと思いますが、
太宰治というのはペンネームで、本名は津島修治といいます。
ペンネームの由来については諸説あり、太宰自身、
「天神様(=太宰府天満宮)の太宰だ」と答えていたり、
『万葉集』の歌人で「酒を讃むる歌」で有名な大伴旅人が大宰帥であったことから、
(酒好きの太宰が気に入って)太宰とつけたとしていたり、
太宰府に配流された菅原道真に掛けて、太宰というペンネームに
「島流し」という意味を込めたと語っていたり、一貫していません。

他にも、高校時代の友人・太宰友次郎の名を借用したという説。
フランス文学者・太宰施門に倣ってつけたという説。
「津島修二」を津軽訛りで発音すると「ツスマ スンズ」となるのを嫌い、
方言が出ても影響のない名前にしたという説。
「ダーザイン」(ドイツ語で「現存在」という意)をもじったという説。
「デカダニズム」からとったという説。
「ダダイズム」からとったという説。
・・・などなど、とにかく、いろんな説がありますが、
太宰自身が煙に巻いているところもあり、はっきりとした理由はわかっていません。
ドイツ語で「卑俗」という意味を持つ太宰の初期作品『ダス・ゲマイネ』は、
津軽弁で「ん だすけ まいね」=「それだからダメなんだ」という方言をもじった
ダブルミーニングだとも言われていますが、太宰治という名前の由来にも、
そんなユーモアが隠されているのかもしれません。

太宰治というと、死に象られた人生から、
破滅的なイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、
その名前ひとつをとってみても、一筋縄ではいかない作家の個性が
感じられるのではないでしょうか。

(佐藤理都)